賃貸物件を退去する際には、借りたときの状態に戻す「原状回復」の義務を負います。
しかしいつの間にかフローリングにカビが生えてしまい、困っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸物件のフローリングにカビが発生する原因やカビの取り方、退去時の対応について解説します。
賃貸物件のフローリングにカビが発生する原因
一般に、カビは室温25度以上、湿度70％以上の環境下で繁殖しやすいとされています。
そのため、フローリングに布団を敷きっぱなしにしているときには体温と寝汗によりカビが繁殖しやすい環境を作り上げてしまいかねません。
同様にマットやカーペットを敷いている際にも、その下にカビが発生しやすいため注意が必要です。
また、フローリングに植木鉢をじかに置いている方もいるのではないでしょうか。
たとえ受け皿を置いていたとしても、水やりに伴って植木鉢周辺の湿度が上昇するので、カビが発生する原因となってしまいます。
灯油ファンヒーターなどの使用も、二酸化炭素と水を発生させるため、室内の湿度が上がって結露が発生しやすくなり、カビが繁殖しやすい環境が生み出されます。
賃貸物件のフローリングに発生したカビの取り方
フローリングに発生してしまったカビの取り方のコツは、徹底した消毒にあります。
カビはアルコール消毒に弱いので、カビが生えた部分を水拭きしたあとはエタノールなどの消毒液を吹きかけて乾拭きしましょう。
雑巾では取り切れないフローリングの隙間に発生したカビは、歯ブラシやつまようじなどを使用して取り除きます。
ただし、カビの発生から時間が経ってしまっているときはフローリングのワックスの下にまで根付いている恐れがあるので注意が必要です。
フローリングのワックスは剥離剤を使用すれば落とせますが、賃貸物件の所有者である大家さんの許可なくおこなうことはNGです。
自分ではカビを取り切れない場合は、大家さんに連絡して対応を仰ぎましょう。
賃貸物件のフローリングにカビが発生した場合の退去時の対応
入居者は賃貸物件を退去する際に原状回復義務を負うので、フローリングにカビが発生した場合の修繕費用を負担しなければならないのか不安に感じている方もいるでしょう。
窓の断熱性が低い、物件がコンクリートの打ちっぱなしなど、建物の構造が原因で発生したカビについては大家さん負担で修繕する必要があります。
一方、布団を敷きっぱなしにしていたり、定期的な清掃をおこなっていなかったりなど入居者が原因でカビが発生した場合の修繕費用は入居者負担です。
まとめ
カビの発生原因は布団の敷きっぱなし、植木鉢の設置、灯油ファンヒーターの使用などさまざまです。
入居者の利用方法が原因でカビが発生した場合は修繕費用を負担しなければならないので、余計な費用をかけずに済むよう日頃からこまめな清掃や換気を心掛けましょう。
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